不妊治療の流れ
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Step1
ご予約
まずはお電話にてご予約をお願いします。当院は完全予約制ですので、受診の際は必ずお電話にてご予約ください。ご予約
電話予約受付時間
- 月~金曜日8:45 ~ 20:00
- 土曜日8:45 ~ 17:30
初診の方は問診票をダウンロードし、事前に記入してお持ちいただけますとスムーズに診察が受けられます。 -
Step2
初診
現時点でのご夫婦の検査や治療に対するご要望などをおたずねします。 奥さまお一人の受診でも、ご夫婦での受診でもどちらでも大丈夫ですが、ご主人のお仕事が許すのであればご一緒に受診されると奥様は心強く、嬉しいかもしれません。
お伺いすること
- ご結婚期間、妊娠を希望なさってどのくらい経過しているのか?
- 月経周期
- 今まで治療歴はあるか?
- お仕事と通院の兼ね合い
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Step3
検査(まずは原因調べ)
検査がすべて終了するまで約1ヵ月間、3~4回の通院となります。検査は、奥さまお一人での受診、ご夫婦での受診、どちらでも可能です。
基本的な検査を順序立てて行い、妊娠がうまくいかない原因を探ります。検査内容
1 卵子が排卵されない排卵障害があるのか?
基礎体温を見せていただいたり、超音波検査で排卵の有無を調べます。比較的簡単に分かります。
2 卵子と精子が出会う卵管に閉塞は無いのか?
卵管が閉塞してしまう一番の原因が、クラミジアという菌による感染です。クラミジアに感染しているか採血で調べます。卵管の閉塞が疑われる場合は子宮卵管造影検査を実施し、閉塞の有無を調べます。3 ご主人の精子は妊娠するのに十分なのか?
コップのような容器をお渡しします。ご自宅で精子をその容器に出したものを当院へお持ちいただきます。奥さまが持参していただくことが可能なので、「産婦人科に行くのにちょっと抵抗があるな」というご主人でも大丈夫です。ご主人がお仕事を休む必要もありません。
4 奥さまの採血
妊娠していただくのに必要なホルモンが正常に分泌されているかどうかを調べます。通常の採血だけで分かります。
5 超音波検査
妊娠の邪魔になる婦人科の病気(子宮筋腫、子宮内膜症、ポリープなど)の有無を超音波検査で調べます。約3分で痛みもほとんどありません。
身体にそれほど負担はかかりませんのであまり身構えずに検査を受けていただければと思います。 費用は合計で2万円前後です(患者さまの状態によって多少前後します)。保険診療が基本となりますが、精子検査とクラミジア検査は自費となります。
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Step4
治療方針のご提案
検査結果をもとに治療方針をお伝えします。結果をわかりやすくお伝えする努力をいたします。
医療者におまかせの患者さんもいらっしゃれば、自分たちが主体的に決めるというご夫婦もいらっしゃいます。まずは適切な説明と患者さんにご理解していただくことが、治療方針を決めるうえで最も大切であると信じていますので、そこに時間を費やします。ご年齢、不妊の原因、いままでの治療経過、ご希望などを総合して考え、治療プランをご提案いたします。 -
Step5
治療のスタート
まず、自然妊娠の可能性があるのかないのか、そこを見極めます。可能性がある限り自然妊娠にトライします。そして、自然妊娠が不可能と判断した場合は正直にお伝えします。人工授精や体外受精をおすすめすることもあるかもしれません。代表的な治療を下記に説明します。治療内容
1 タイミング治療
超音波で推測した排卵日をお伝えして、排卵日に合わせて夫婦生活をもっていただきます。
2 排卵誘発剤の使用
排卵がうまくいかない方(排卵障害)には排卵誘発剤を使用します。逆に排卵がある方には不要です。原因が排卵障害だけであれば4ヵ月以内に約50%、8ヵ月以内に約70%の方が妊娠されます(当院の治療データから)。
3 人工授精(AIH)
精子検査で精子濃度、精子運動率が正常値を下回った場合、あるいは正常値ギリギリの場合におこないます。通常、精子は膣内に射精されますが、ご持参いただいた精子を膣を通り越して子宮の中に送り込みます。
しかしその後の妊娠のプロセスは自然と同じです。人工授精と聞くと何か人工的なことをするようなイメージですが、自然妊娠とほぼ同等と思ってください。4 手術
妊娠の邪魔になるような婦人科の病気(子宮筋腫、子宮内膜症、ポリープ)がある場合は手術で取り除くだけで妊娠が成立することがあります。患者さんのご年齢、病気の場所、程度により適した手術を提案します。
考えられるパターンは無数にあるので個別化して説明、治療を行います。5 体外受精
女性の身体から取り出した卵(膣から専用の注射器で取り出します)とご主人から預かった精子を専用のシャーレ(ガラスのお皿のようなもの)の上で受精させます。「体の外」で「受精」させるので「体外受精」と言います。
受精卵を培養器内で育て、その受精卵を子宮内に戻します(胚移植と言います)。この治療をお受けになる方は当院の不妊治療説明会の受講が必須となります。なぜ体外受精が必要なのか、そのメリット・デメリット、リスク、費用を十分に説明した上で受けていただくことになります。